2006年03月20日

『クラッシュ』を観る(3/11)

【あらすじ】
 冬。クリスマスも間近のロサンゼルス。
 深夜、ロス市警の黒人刑事グラハム(ドン・チードル)と同僚で恋人のリア(ジェニファー・エスポジト)は交通事故に巻き込まれた。
 車から降り立ったグラハムは、偶然、事故現場脇で発見された若者の死体の捜査に引き付けられる。そこから思いもよらない《衝突》の連鎖反応が生み出され、様々な人々の運命を狂わせていく。刑事、自動車強盗、地方検事とその妻、TVディレクター、鍵屋とその娘、雑貨屋の主人・・・。
 人種も職業も異なる彼らは、予想もしない角度で交錯しながら、愛を交わし、憎しみをぶつけ合い、哀しみの淵に立たされる。これは神の見えざる手によって人生を翻弄される人間達の物語である。
(オフィシャルHPはこちら

【監督】ポール・ハギス
【出演】ドン・チードル サンドラ・ブロック マット・ディロン 
    ジェニファー・エスポジト テレンス・ハワード
    サンディ・ニュートン クリス・“リュダクリス”・ブリッジス

【感想】
 この作品は『人種差別をテーマにした作品』という位置づけがされています。確かにそれはこの作品の基盤を成すものだと思います。しかしながら、私には『固定概念からくる偏見の持つ怖さ』というものを強く感じました。もちろん、人種差別もこの範疇に入る訳で。人間という生き物は、とかく物事をひと括りにして、それにレッテルを貼り理解しようとします。

 「白人は黒人より優れている」とか
 「アラブ人はテロリストだ」とか
 「刺青をしている人間は犯罪者、もしくはその予備軍」とか
 「黒人の教育程度は低い」などなど。

 そういった固定概念を鵜呑みにする事から偏見が生まれ、差別や人種間の衝突につながる。しかし、そういった固定概念はちょっとしたきっかけで簡単に覆されてしまうもので、それに固執する事は愚かな事である・・・。そういう事をこの作品は言いたかったのではないかと私は思います。

 作品の構成としてはいくつものエピソードが並列して進み、やがてエピソード同士が繋がっていくという群像劇です。個々のエピソードの出来が素晴らしく、それらを繋ぐ編集も見事で、流石群像劇の本家の仕事だと思います。
 ただ、観る側の私が群像劇を見慣れていないせいもあって、前半は把握するだけで精一杯。なので、この作品の真の良さには気づいてないのかもしれません。あと、エピソード同士が繋がる事はあっても、ひとつに収束する訳ではないので、収束する爽快感というものは得る事はできませんでした。それはちょっと残念かな。

【評点】70点
 アカデミー作品賞を取るだけの作品ではあると思います。個人的に好きなエピソードは鍵屋関連かな。こういう事を語れるのも群像劇ならではですね。
 そうそう。日本人って、こういうレッテル貼りは得意なので振り回されない様にしましょうね。 ←これもレッテル貼り

【上とはあまり関係ないお知らせ】
 映画感想の評点について今年分のみ若干調整を行いました。その場その場で書いているので、後になって全体を見ると作品間の評価のバランスを欠いている感じってありますよね?

 でも3月にしてこれかい!!
posted by TARGET at 00:31| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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